◆ 第135回自然言語処理研究会

◎日 程 平成12年1月27日(木) 10:00 ~ 17:15
28日(金)  9:30 ~ 16:45

◎会 場 広島市立大学 情報科学部 講堂小ホール
(〒731-3194 広島市安佐南区大塚東3-4-1)

〔交通手段〕

  • 最寄り駅はアストラムラインの大塚駅。そこから広島市立大学行バスで約3分。
    アストラムラインへのアクセス法は、

    1. 広島空港より中筋駅経由リムジンバスで中筋駅乗り換え。
    2. 広島空港より広島駅経由リムジンバスで終点の広島バスセンターへ。
      そこからア ストラムライン県庁前駅へ。
    3. JR広島駅でJR可部線に乗り換え、可部方面行で大町駅乗り換え。

    いずれの経路でも1時間はかかります。詳しくはhttp://www.hiroshima-cu.ac.jp/japanese/Guide/index.html参照。

〔連絡先〕

  • 相沢 輝昭 (広島市立大学 情報科学部)
    〒731-3194 広島市安佐南区大塚東3-4-1
    Tel, Fax: 082-830-1768 (dial-in)

【プログラム】

(発表件数24件)

  • 1月27日(木) ― 10:00 ~ 17:15 ―

    1日目終了後、広島市立大学の紹介を行います。 また、18時から懇親会を会場周辺で開催します。

  • 1月28日(金) ― 9:30 ~ 16:45 ―

1月27日(木) ― 10:00 ~ 17:15 ―
[10:00 ~ 12:00] ●文書検索 〔4件〕

(1) 参照重要度に基づくWWW検索
○大野潮満、黄瀬浩一、松本啓之亮 (大阪府立大学)

リンクは参照を表しており、多く参照されるページは信頼性が高い
といえる。このようなリンク構造を考慮した検索手法を提案する。

(2) 窓関数を用いた部分テキスト検索
- 出現密度法とベクトル空間法の比較 -
○水野 浩之,黄瀬 浩一,松本 啓之亮 (大阪府立大学)

出現密度(語の密集度合)とベクトル空間による部分テキスト検索
を対象に,BMIR-J2を用いて検索精度を比較する.

(3) 教師あり学習によるベクトル空間モデルの精度改善
◯台 暁英, 北 研二 (徳島大学工学部)

少数の検索質問に対しどの文書が正解であるかという情報を用いて、
ベクトル空間情報検索モデルの精度を改善する方法を提案する。

(4) ランダム・プロジェクションによるベクトル空間モデルの次元削減
◯佐々木 稔,北 研二 (徳島大学工学部)

文書ベクトルをランダム・プロジェクションにより低次元の空間に射影
することにより、ベクトル空間情報検索モデルの次元数を削減する方法
および実験結果について述べる。

[13:00 ~ 15:00] ●用語抽出 〔4件〕

(5) 辞書式優先順位に基づく日本語固有表現抽出
○磯崎 秀樹 (NTT CS研)

固有表現の解候補の間の辞書式優先順位により解を決定するルールベース
システムを提案する。

(6) 医学生物学分野からの専門用語の抽出・分類
○合原博、宮田高志、松本裕治 (奈良先端大)

ゲノムの専門用語は未知語が多く、長い名詞句になる場合は少なくない。
専門分野特有の問題を解決し、語の分類を行う。

(7) 文字列が単語となる確率を用いた未知語抽出
○池谷昌紀,新納浩幸(茨城大学工学部システム工学科)

漢字から構成される未知語を形態素解析すると,ある分割パターンが認
められる.このパターンとある文字列が単語となる確率を導入すること
により,未知語の自動抽出を行う.

(8) コーパスからの語順の学習
○内元 清貴†、村田 真樹†、馬 青†、内山 将夫†、関根 聡‡、井佐原 均†
†郵政省通信総合研究所 ‡ニューヨーク大学

文節内外に含まれるさまざまな情報を基にコーパスから語順を学習し、
その性能をコーパスを用いて評価する。

[15:15 ~ 17:15] ●言語分析 〔4件〕

(9) 長い文は常にわかりにくいか? ~わかりにくさの要因とその依存関係~
○乾裕子*1*2、岡田直之*1
    (*1九州工業大学大学院情報工学研究科 *2計量計画研究所)

推敲支援や文章のわかりやすさ評価などの言語処理技術において、
文をわかりにくくする要因を明らかにするために分析を行なった。
その結果を報告し、分析に基づいたわかりにくさの要因モデルを
提案する。

(10)日英機械翻訳のためのゼロ代名詞の補完手法
○竹井みつこ、高田美佳、相沢輝昭 (広島市立大学情報科学部)

日本語ゼロ代名詞の出現傾向・照応関係の分析から、その補完手法を
センタリング理論の枠組の中で考察する。

(11)ホームページ上で動く範疇文法を使ったパーザーの開発
○風斗 博之 (東北学院大学教養学部)

素性で記述力を強化した範疇文法を使ってを開発した。その評価を述べる。

(12)配列アラインメントを用いた形態素レベルでの逸脱解消
○中本泰然、目良和也、相沢輝昭 (広島市立大学情報科学研究科)

チャット等における語の変形に対し、アラインメントの手法を適用する
ことによってその原型を推定する。

[17:20- ] 広島市立大学の紹介

[18:00- ] 懇親会

1月28日(金) ― 9:30 ~ 16:45 ―

[ 9:30 ~ 12:00] ●要約・言い換え 〔5件〕

(13)重要文抽出と要約との差異に基づく要約手法の調査
○望主雅子(リコー)、荻野紫穂(日本IBM)、
太田公子、井佐原均(通信総研)

被験者100人に対して新聞の社説等を対象に要約、重要文抽出、重要文
抽出を経た要約を収集し、文単位による情報の欠落、2種類の要約の差
異、要約手法について調査した。

(14)文章要約のための特徴キーワードの発見による重要文抽出法
–展望台システム–
○砂山 渡、谷内田 正彦 (大阪大学大学院基礎工学研究科)

文章の主題に合致しかつ特徴的な文のキーワードを選び出す方法を提案し,
他のキーワード抽出法との組合せによって文章を要約する.

(15)SD式意味モデルによる文書の自動要約
○小柳 貴、新見 道治、河口 英二 (九州工業大学 工学部)

自然言語の意味表現を扱うSD式意味モデルの下で,
知識データを用いた意味差による要約作成の手法を提案する.

(16)格変換による単文の言い換え
○近藤恵子、佐藤理史、奥村学 (北陸先端大)

文中の非ガ格要素をガ格化する言い換えを実現するために必要な、格変
換、述語変換、適用制限を記述した言い換え規則と、知識を提案する。

(17)聾者向け読解支援システムの開発に向けて
      ~構文的言い換えの効果に関する調査~
○山本聡美*1,乾健太郎*1*2,野上優*1,藤田篤*1,乾裕子*1
     (*1九州工業大学情報工学部 *2科学技術振興事業団さきがけ研究21)

高等聾学校教諭を対象に文の可読性に関するアンケート調査を行い,
構文的言い換えが可読性の向上に有効な場合があることを確認した.

[13:00 ~ 15:00] ●統計手法 〔4件〕

(18)次発話予測モデルによる音声認識候補の再順序付け
○岩本 秀明 (ATR音声翻訳通信研究所)

対話における発話間の単語共起を統計的に学習した言語モデルを用いて、
音声認識候補の再順序付けを行う手法とその評価について述べる。

(19)統計的手法による換喩解析
○内山 将夫、村田 真樹、馬 青、内元 清貴、井佐原 均
(郵政省 通信総合研究所)

「漱石を読む」のような換喩を「漱石の小説を読む」というように解
釈するために,コーパス中の共起情報を利用する方法について述べる.

(20)日本語形態素解析のクラス分類問題への変換とその解法
○新納浩幸(茨城大学工学部システム工学科)

日本語形態素解析は入力文の各文字にあるクラスを付与する問題に変換
できる.この点に注目し,決定リストを利用した形態素解析を試みる.

(21)Clustering Similar Words for Curing Data Sparseness
○呉 浩東、東 孝博、松丸 壽雄 (獨協大学)、
古郡 廷治 (電気通信大学)

Data sparseness is a notorious problem in statistical natural
language processing. We in this paper propose an method using
a thesause, a lexical database and corpora to find the classes
of words, which are similar both in their meaning and in the
context, to replace the words in the low co-occurrences. Two
disambiguation expriments have proven that our method has
reasonable performances and robustness in real applications.

[15:15 ~ 16:45] ●機械翻訳・質問応答 〔3件〕

(22)翻訳ルールの意味制約と目的言語共起情報を併用した訳語選択
○麻野間 直樹,中岩 浩巳 (NTT)

機械翻訳処理への実用を前提とし,構文意味辞書による意味的制約と目
的言語における共起情報の両方を考慮した訳語選択処理を検証する.

(23)学習型機械翻訳手法GA-ILMTにおける状態遷移の導入について
○越前谷博、荒木健治、桃内佳雄、栃内香次 (北海道大学)

自動獲得した翻訳規則の評価の精度向上及び翻訳処理の精度向上を目的
に、GA-ILMTへ状態遷移を導入した。状態遷移の導入方法及びその有効
性について報告する。

(24)類似度に基づく推論を用いた質問応答システム
○村田 真樹,内山 将夫,井佐原 均(通信総研)

自然言語で書かれた知識データと質問文を,書き換え規則と類似度
に基づいて照合し,解を推定する.

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照会先:松本 裕治, 宇津呂 武仁 (奈良先端大)
作成日:平成11年11月2日