◇ 第155回 自然言語処理研究会

◎日 時 平成15年5月26日(月) 10:00~16:45
27日(火) 10:00~14:30

*27日は音声言語情報処理研究会(SLP)と合同開催.その後引続き17:30までSLP研究会単独開催.
SLPのプログラムはこちら

◎会 場 東京工業大学百年記念館フェライト会議室(東京工業大学大岡山キャンパス)

◎問い合わせ先

  • 奥村 学 (東京工業大)
    Tel: (045)924-5067, Fax: (045)924-5961

【プログラム】(発表件数18件)

5月26日(月) ― 10:00 ~ 16:45 ―
 [10:00 ~ 12:00] ● 形態素解析,文法      〔4件〕
 [13:00 ~ 15:00] ● 翻訳            〔4件〕
 [15:15 ~ 16:45] ● 文脈解析,その他      〔3件〕
5月27日(火) ― 10:00 ~ 14:30 ―
 [10:00 ~ 12:00] ● 音声対話1         〔4件〕
 [13:00 ~ 14:30] ● 音声対話2         〔3件〕


5月26日(月) ― 10:00 ~ 16:45 ―

[10:00 ~ 12:00] ● 形態素解析,文法          〔4件〕

1. 形態素解析での効率的な複合語処理手法
  ○青木和夫, 中山章弘, 松崎剛士(日本IBM(株) ソフトウェア開発研究所)

  辞書の見出し語に複合語フラグを効率的につける手法と、そのフラ
  グを単語の候補選択時に反映させて効率的に複合語処理が行われる
  手法を提案する。

2. Chinese Unknown Word Identification Based on Morphological
Analysis and Chunking
  ○Chooi-Ling Goh, Masayuki Asahara, Yuji Matsumoto
(Nara Institute of Science and Technology)

  Since written Chinese texts have no space to delimit words,
  segmenting Chinese texts becomes an essential task. During
  this task, the problem of unknown word occurs. We propose to
  use the top n-best POS tags from the morphological analysis
  and extract the unknown words by chunking.

3. 構造なしコーパスからの大規模な文脈自由文法の高速学習法
  ○栗原賢一, 佐藤泰介(東京工業大学 情報理工学研究科 計算工学専攻)

  従来、大規模な文脈自由文法は現実的な時間で学習できなかった。
  大規模な文脈自由文法にも適用可能な高速学習法を提案する。

4. 実用的な文法を開発するためのデバッグツール
  ○薬師寺あかね(東京大学大学院情報理工学系研究科コンピュータ科学専攻),
建石由佳(東京大学大学院情報理工学系研究科コンピュータ科学専攻、
CREST,科学技術振興事業団),
宮尾祐介, 吉永直樹(東京大学大学院情報理工学系研究科コンピュータ
科学専攻),
辻井潤一(東京大学大学院情報理工学系研究科コンピュータ科学専攻、
CREST,科学技術振興事業団)

  本発表では、文法に基づいて文を解析した結果を正解と比較し、解
  析を誤った部分をユーザが同定するのを助けるツールについて述べ
  る。

[13:00 ~ 15:00] ● 翻訳                〔4件〕

5. 日本文の「つなぎ」と英文の「つなぎ」の対応に関して
  ○岩垣守彦(なし)

  機械翻訳のソフトを見ると、英語と日本語の文法的な対応は考えら
  れているように見受けられるが、情報としての対応が無視されてい
  るように思われる。本論では、日本語の文のつなぎ方と英語の文の
  つなぎ方を検討して、情報の視点から等価関係を例示したい。

6. 意味類型構築のための接続表現の体系化について
  ○衛藤純司((有)ランゲージウェア),
池原悟(鳥取大学工学部知能情報工学科),
佐良木昌(長崎純心大学),
宮崎正弘(新潟大学工学部情報工学科),
池田尚志(岐阜大学工学部応用情報工学科),
新田義彦(日本大学経済学部・工学部),
白井諭(NTTアドバンステクノロジ株式会社),
柴田勝征(福岡大学理学部応用数学科)

  「意味類型」と「類推思考」の原理からなる機械翻訳方式を構築し
  ている。重文における節と節との間の論理関係を体系化した。

7. 日英特許公報を用いた対訳辞書および翻訳メモリの構築
  ○高橋博之, 川崎立八((株)クロスランゲージ), 牧田光晴, 樋口重人((株)
パトリス), 藤井敦, 石川徹也(筑波大学)

  特許公報に含まれる図表類の番号を手掛かりにして日英対訳特許を
  検索し,対訳辞書と定型表現の翻訳メモリを自動構築する手法を提
  案する.

8. Translating with Scarce Resources in Cross-Language Information
Retrieval: A case Study on Japanese-English
  ○Fatiha SADAT(Nara Institure of Science and Technology (NAIST)),
  Masatoshi YOSHIKAWA(Nagoya university),
  Shunsuke UEMURA(Nara Institure of Science and Technology (NAIST))

  This study presents an approach to learning from scarce
  resources in order to translate source query terms and
  retrieve documents across languages. A bilingual lexicon is
  extracted from comparable corpora and will provide a
  valuable resource to enrich existing bilingual dictionaries.
  We propose a linear combination involving the extracted
  bilingual terminology as well as readily available bilingual
  dictionaries. Applications were completed on
  Japanese-English language pair.

[15:15 ~ 16:45] ● 文脈解析,その他          〔3件〕

9. 心象の変化を考慮した指示詞の照応解析
  ○冨士枝剛(広島市立大学大学院情報科学研究科), 黒澤義明,
  相沢輝昭(広島市立大学情報科学部)

  心象の変化をもたらす表現に着目し、センタリング理論のみではカ
  バーできない照応にも対応可能な解析手法を提案する。

10. 文章のセグメント間関係解析に基づく文章構造解析
  ○春日隆緒(日立), 田村直良(横浜国立大学大学院環境情報研究院)

  意味段落内を修辞構造解析し、意味段落間を論旨展開の観点より関
  係付けることにより、2段階的な解析による文章構造解析を行う。

11. 英語コミュニケーション能力の自動測定技術の提案
  ○安田圭志(ATR/同志社大学),
   隅田英一郎, 山本誠一(ATR音声言語コミュニケーション研究所),
   柳田益造(同志社大学), 前川喜久雄(国語研究所), 菅谷史昭(KDDI研究所)

  英語コミュニケーション能力を自動測定する手法を提案する。提案
  手法では、語彙や文法等に関する要素的能力ではなく、英語文を
  「書く」総合的能力を測定する。

5月27日(火) ― 10:00 ~ 14:30 ―

[10:00 ~ 12:00] ● 音声対話1             〔4件〕

12. 韻律の局所的特徴による文の構造の推定
  ○ 大須賀 智子, 堀内 靖雄, 市川 熹 (千葉大)  

  音声の韻律のみを用いた文の構造推定に関して、アクセント句レベルでの
  特徴に対し、句末の局所的特徴のみを用いてもほぼ同程度の精度が得られ
  た。

13. 談話標識と話題語に基づく統計的尺度による講演からの重要文抽出
  ○北出 祐, 南條 浩輝, 河原 達也, 奥乃 博(京大)

  学会講演の書き起こしを対象として、名詞と話題境界に出現する単語の統
  計情報から重要度を計算し、重要文の抽出を行った。

14. 音声自動要約を利用した講演速聞きシステムの検討
  ○新中庸介, 菊池智紀, 岩野公司, 古井貞煕(東工大)   

  講演音声の音声自動要約結果を基に要約音声を作成するシステムを構築し、
  要約音声にふさわしい削除・選択単位の検討を行った。   

15. オントロジを利用した会話理解手法の提案
  ○杉山聡, 赤埴淳一, 佐藤哲司(NTT コミュニケーション科学基礎研究所)

  人同士の会話内容に関連した情報を提供するシステムに向けて,
  オントロジを利用して会話内容を大まかに理解する手法を提案する.

[13:00 ~ 14:30] ● 音声対話2             〔3件〕

16. ニュース音声を対象とした音声質問応答システムの試作
  ○西崎 博光(山梨大),中川聖一(豊橋技科大)

  音声入力の質問に対して,音声文書中からその解答候補を推定し,提示す
  る音声質問応答システムを試作した.

17. 対話音声中の言い直し発話の検出と認識
  ○北岡教英,角谷直子,中川聖一(豊橋技科大)  

  対話音声においてシステム誤認識に対する訂正は同内容の繰り返しで回復
  が図られる。その発話の検出手法を提案し認識率向上に応用した。

18. 文脈適応による複数N-gramの動的補間を用いた言語モデル
  ○ 高橋 力矢, 峯松 信明(東大・情報理工), 広瀬 啓吉(東大・新領域)

  履歴単語列である文脈に適応して、複数のN-gramを使い分ける音声認識用
  言語モデルを提案する。

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作成日:平成15年3月22日