※ 情報処理学会音声言語情報処理研究会(SLP)との共催です.
◎ 日程: 2011年5月16日(月), 17日(火)
◎ 会場: 東京大学本郷キャンパス 工学部6号館3階セミナー室AD
◎ 両研究会合同企画 学生セッション
音声言語情報処理研究会(SLP)と自然言語処理研究会(NL)の合同企画として
学生セッションを開催いたします.卒業論文,修士論文でまとめられた研
究成果など,音声・言語処理に関する,学生のみなさんによる発表を広く
募集し,学生セッションを構成いたしました.優秀な論文発表には,学生
奨励賞を進呈し表彰します.
学生奨励賞は以下の2件の発表に進呈いたしました.
岡照晃(奈良先端大)
機械学習による近代文語文への濁点の自動付与
林部祐太(奈良先端大)
文脈情報と格構造の類似度を用いた日本語文間述語項構造解析
◎ 特別講演
Microsoft Research Asia の辻井潤一先生による特別講演「言語と知識:
粒度の細かな情報アクセスと言語処理の役割」を行います.
◎ ホームページ http://www.nl-ipsj.or.jp/
◎ 照会先:
* 研究会に関する問い合わせ先:
宮尾 祐介 (国立情報学研究所)
E-mail: yusuke (at) nii.ac.jp
* 会場に関する問い合わせ先:
中川裕志,吉田稔(東京大学)
E-mail: nakagawa (at) dl.itc.u-tokyo.ac.jp
mino (at) r.dl.itc.u-tokyo.ac.jp
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プログラム(発表件数16件)
5月16日(月) 13:30~18:00
[13:30~14:30] テキストマイニング・機械学習 [2件]
[14:45~16:45] 学生セッション(1) [4件]
[17:00~18:00] 特別講演
5月17日(火) 10:30~17:30
[10:30~12:00] 学生セッション(2) [3件]
[13:30~15:00] 学生セッション(3) [3件]
[15:15~17:15] 構文解析・検索・文法 [4件]
[17:15~17:30] 学生奨励賞発表,表彰
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5月16日(月) 13:30-18:00
■ 13:30-14:30 テキストマイニング・機械学習 (2件) ■
座長:中川裕志(東京大学)
(1) Twitter Catches the Flu: 事実性判定を用いたインフルエンザ流行予測
○荒牧英治,増川佐知子(東京大学),森田瑞樹(医薬基盤研究所)
本研究ではTwitter発言者がインフルエンザにかかっているかどうかを識
別し,集計することにより,高精度でインフルエンザ流行を予測できるこ
とを示す.
(2) 多クラスSVMにおけるクラス所属確率を用いたアンサンブル学習の提案
○高橋和子(敬愛大学)
複数の分類器の中で予測クラスの所属確率が最大の分類器を選択し, この
分類器の予測を最終決定とする方法を提案し有効性を示す.
■ 14:45-16:45 学生セッション(1) (4件) ■
座長:岩野公司(東京都市大学)
(3) 文書上の潜在トピックを捉える事象の検討とその応用
○北島理沙,小林一郎(お茶の水女子大学)
事象を対象にした潜在トピック推定手法を提案し,その応用として,潜在
的な意味に基づいた要約生成を行う.
(4) 多言語トピックモデルによる言語横断リンク検出
○福増康佑,松浦愛美,江口浩二(神戸大学)
複数のテキストデータ集合から言語を横断して同一イベントに関するもの
を自動的に対応付ける言語横断リンク検出問題を解決するため、種々の多
言語トピックモデルを比較評価する。
(5) 音声入力型大学情報検索システムに対するベイズリスク最小化音声認識の
適用
○松尾宏規,西田昌史(同志社大学),古谷遼,南條浩輝(龍谷大学),山
本誠一(同志社大学)
本研究では,ベイズリスク最小化音声認識を導入し,音声入力により大学
のホームページを検索するシステムの構築について検討を行った.
(6) 機械学習による近代文語文への濁点の自動付与
○岡照晃,小町守(奈良先端大),小木曽智信(国立国語研究所),松本
裕治(奈良先端大)
明治期文書に現れる濁点の脱落を、かな文字の2値分類問題として定式化
し、識別学習によって自動で補う。
■ 17:00-18:00 特別講演 ■
座長:徳永健伸(東京工業大学)
言語と知識:粒度の細かな情報アクセスと言語処理の役割
辻井潤一 氏 (Microsoft Research Asia)
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5月17日(火) 10:30-17:30
■ 10:30-12:00 学生セッション(2) (3件) ■
座長:荒牧英治(東京大学)
(7) インターネット上の英日統計的機械翻訳サービスの誤り分析
○星野翔,建石由佳(工学院大学)
Google翻訳とBing Translatorの出力を英日対訳データを用いて人手で分
析し,編集プログラムによる誤りの改善を試みた.
(8) 質問・回答事例を利用したnon-factoid型質問応答に対する確率的言語モ
デルの導入
○吉田恭輔,上田太郎,石下円香,森辰則(横浜国立大学)
質問・回答事例から確率的言語モデルを推定・利用して、non-factoid型
質問応答の精度向上を図る方法について報告する。
(9) マイクロブログを用いた感染症サーベイランス
○岡村直人,関和広,上原邦昭(神戸大学)
Twitterを用いた感染症サーベイランスについて,特にインフルエンザを対
象にその有効性を検討する.
■ 13:30-15:00 学生セッション(3) (3件) ■
座長:森信介(京都大学)
(10) 文脈情報と格構造の類似度を用いた日本語文間述語項構造解析
○林部祐太,小町守,松本裕治(奈良先端大)
統計的格構造類似度を用いて,着目する述語以前直前の項構造解析結果
を次の解析に活かす方法を提案する.
(11) 固有表現抽出のための大規模訓練データの自動獲得
○宇佐美佑,Han-Cheol Cho,岡崎直観,辻井潤一(東京大学)
低コストで準備できる語彙辞書と、大量の生テキスト群を用いて標題の
タスクを達成し、その評価を行う。
(12) ドメイン外発話が扱え拡張性が高い対話ドメイン選択フレームワーク
○佐藤隼(東京電機大学),中野幹生(HRI-JP),駒谷和範(名古屋大
学),船越孝太郎(HRI-JP),奥乃博(京都大学)
拡張性の高いマルチドメイン対話システムのための,ロバストな2段階ド
メイン選択フレームワークを提案する.
■ 15:15-17:15 構文解析・検索・文法 (4件) ■
座長:三木清一(日本電気)
(13) 部分的アノテーションから学習可能な係り受け解析器
○森信介,FLANNERY Daniel(京都大学),宮尾祐介(国立情報学研究
所),NEUBIG Graham(京都大学)
限られた言語資源を効率よく使うために、係り受けが部分的にアノテー
ションされたコーパスを学習に使える係り受け解析器を提案する。
(14) 子音に注目した早口言葉の検索
鶴巻有香,○安川美智子,横尾英俊(群馬大学)
滑舌訓練用の類似音の検索を行うことを目的として、日本語の子音の特
徴に注目した早口言葉の検索方法を提案する。
(15) 同位語を利用した不在インデックス
○新里圭司,鎌田浩司,黒橋禎夫(京都大学)
「文書に書かれていないこと」を同位語を利用して生成し、インデック
スに登録することで、不適合文書を高速に検出する手法を提案する。
(16) チョムスキーに「生成文法」という幻想をいだかせた神経細胞のデジタ
ル・ネットワーク・オートマタにもとづく「二重符号化文法」
○得丸公明(衛星システムエンジニア)
文法は、遺伝子にコードされているのか、いないのか。筆者は、文法は遺
伝子にコード化されておらず、生物体の神経細胞の感覚・記憶・論理判断
が、音韻パターンのわずかな変化を意味の変化へと結びつける「パターン
認識」であると考える。文法はデジタル通信に固有の二つの符号化メカニ
ズム、通信路符号化と情報源符号化の相乗効果が生みだした「二重符号化
文法」と呼ぶのがふさわしい。
■ 17:15-17:30 学生奨励賞発表,表彰 ■